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P3190149.JPG 農薬を削減するためには、農薬を使わずにいかに害虫対策を行うかが重要です。
 害虫対策の一つに防虫ネットがあります。ハウスとトンネル栽培でそれぞれ害虫対策を工夫している大野さんに、現場の工夫を教えてもらいました。

①ハウスには防虫ネットで貼って、野菜を虫から守っています。
 ハウスは全体を防虫ネットを覆うことで、虫が入らないようにしています。このネットはサンサンネットといいます。ほとんどの虫はこれで防げます。これで農薬がほとんどいらないのです。

 ただアブラムシだけは、服についたものが紛れ込むことがあるため、アブラムシがついていないかどうかはいつも注意しています。
(上の写真は防虫ネットをはったハウスの前に立つ大野さん。)

P3190154.JPGトンネルも防虫対策兼ヒョウ対策の保温ネットで覆っています。
 トンネル栽培の野菜も、私はトンネルにタフベルという保温用の資材を張ります。これは換気性に優れているため、ビニールのように換気のための開閉が必要ありません。それで虫が入らないので、防虫ネットをはるのとおじ効果を持つのです。

 もう一つの効果としては、この地域はヒョウがよく降るので、ヒョウから野菜を守ることができるのです。

 普通の農家は定植時に露地にこのネットをトンネルを作らずにそのままかける家が多いのですが、それだと野菜が大きくなるとネットを取らなくてはなりません。当然、その時には虫予防のための農薬が必要になります。

 私の場合は、このネットをトンネルを作ってそこに覆うため、野菜の収穫のときまでのままにしておけるのです。そうすると農薬が必要でなくなるのです。手間がかかるため、このやり方をしている農家はこの地域には私しかいません。しかし、すこしでも安全な野菜を消費者の方にたべていただきたいので、あえて手間隙かけています。
(下の写真はタフベルをはったトンネルの間に立つ大野さん)

大野さんからの提案


P3260147.JPG これって緑色のチューリップ? 実はこれ、スペインで大変有名な高級レタスなんです。
 その名前はチューリップの花のような形状にちなんでつけました。このレタスは、スペインでは高級レタスの地位を不動のものにしていますが、日本でも昨年からクリアライズが栽培・出荷を始めています。
 このレタスはミニコスレタスという呼び方をされることがあります。しかしコスレタスがロメインレタスの別名でもあることから、ミニロメインと間違われやすいのが難点でした。そこでクリアライズではチューリップレタスとして呼び名を統一することに決めました。
 昨年から、クリアライズの依頼で特別にチューリップレタスを栽培していただいた野菜づくりの探究者・稲垣景さんに、チューリップレタスの魅力をうかがいました。(上の写真は稲垣さんのハウスで育ったチューリップレタス)P3190162.JPG
―― チューリップレタスというのは、どんなレタスなんですか?
稲垣 チューリップレタスというのはスペインで既に実績のある高級レタスなんです。ちょうど手の平のサイズで、大変小さくてコンパクトです。冷蔵庫のスペースをあまり取りませんし、そのうえ大変持ちがよくて比較的長期間貯蔵できるのでとても重宝され、スペインは高級野菜にもかかわらずよく売れているそうです。
 チューリップレタスは見た目の彩がすごくよくて、葉のインパクトが強いのです。これを使うだけで高級感が出ます。葉が厚い割にはやわらかくて、しかもシャキシャキ感があります。葉を並べてみると、このレタスの食材としてのよさを感じていただけると思います。一枚一枚の葉の彩と形が、なんとも言えない高級感があっていいでしょう。
 スペインではすでに高級野菜として不動の地位をしめていますので、日本でもぜひ高級レストランなどで使って欲しい食材です。日本では昨年からロックフィールドさんがRF1のサラダに入れて使い始めています。
(下の写真:チューリップレタス1個分の葉を並べてみました。)


P2280202.JPGバタビアグリーンをハウス栽培とトンネル栽培の両方で栽培。現在収穫中の大野覚さんを訪ねて、バタビアの今の生育状況をうかがいました。(茨城県猿島郡境町2月末取材)
―― ハウスのバタビアグリーンの出来はいかがですか。
大野 とても順調に成育しています。現在出荷の最中です。ハウスで育ったバタビアグリーンはトンネルに比べるとやわらかいんです。苦味が少なくて、すごくおいしいですよ。
うちは大きな鉄骨ハウスですから、夜になっても室内気温が下がりにくいんです。それで生育が早くて、1月15日に定植したものをもう出荷しています。
このハウスは化成肥料や農薬を使用していないんですよ。夏の間に5トンの堆肥を入れ、水を入れて完全密封して太陽熱消毒するんです。おかげで消毒薬不要、化成肥料も一切不要の堆肥や有機肥料をたっぷり使っての栽培です。一切追肥(化成肥料)はしていません。(写真は露地のトンネル栽培の畑にて)
―― 畑のトンネルで育ったバタビアはいかがですか。
大野 こちらも順調ですよ。ハウスと比べるやはり寒いですから葉は厚く、ややかたくなりますね。これは細かく切って、玉レタスなんかと合わせ、クリーミーな胡麻ドレッシングで食べると美味しいんです。
今は12月の下旬に定植したものを収穫中しています。定植してから70日ぐらいかかりますね。でもバタビアは意外と寒さに強いんですよ。
―― この季節は風がすごいですね。
大野 「赤城おろし」ですね。すごい風ですから、防風ネットをしていなければトンネルは飛ばされてしまうところです。それでも風が吹くと毎日トンネルを見て回って修理しなくてはなりません。このあたりの畑はもともと水田でした。土は飛ばされにくいのですが、それでもよそから土ぼこりが飛んでくるので、野菜につくのは仕方ないですね。
―― バタビアのあとに植えている苗は何ですか?
大野 カリフラワーの苗ですね。カリフラワーはアブラナ科で、バタビアのようなレタス類はキク科ですから、連作障害を起こさないように交互に植えていくんです。

enndaibu2.JPG―― ところで大野覚さんの大きな鉄骨のハウスの中には、エンダイブも栽培されているんですよね。エンダイブはどうして食べていらっしゃるんですか。
大野 エンダイブは苦いというんだけど、水にさらしておくと苦味が抜けて美味しいんですよ。シャキシャキしてとても美味しいので、我が家では翌そのまま食べていますよ。
バタビア・グリーンと同じで、この季節はハウス栽培したものの方が、やわらかくておいしいと思いますね。
 料理はエンダイブにバタビアとか玉レタスとまぜて、それにドレッシングやマヨネーズをかけて、シーチキンを乗せたりして食べます。これをパンにはさんでも美味しいですよ。
(写真はハウスの中で育ったエンダイブ)
リンク先:大野覚さんの農法


P3280148.JPG 茨城南部にも春が元気に訪れ、野菜がハウスから露地ものに切り替わってきました。有限会社クリアライズ本社のある古河市では、2月は過去三年の平均より2.9度も気温が低く3.1度しかなかったため野菜の生育は大幅に遅れていました。 しかし3月に入ると平均気温約9度と昨年並みの暖かい日々が続き、3月末には花ももが満開になりました。
 クリアライズ本社のほど近くにある古河総合公園(古河市鴻巣)では、春の訪れを告げる行事として、3月20日から4月5日まで桃まつりが行われています。(右写真は古河総合公園で満開の花桃を見物する人々)
 これは関東一円から毎年二十万人近い見物客が訪れる大イベントで、期間中公園には市内の名店約三十店が露店を出し、野だて茶会や歌謡ショー、筑波山がまの油売りまで行われます。また市体育協会主催の熱気球大会や、公園を起点として市内の名所や美術館をめぐる花ももウォークが開催されるなど、盛りだくさんの催し物が集まった人々を楽しませました。
 P3280147.JPG  実は古河総合公園は、国内最大の花桃の本数(約二千本)を誇る公園なのです。桃の種類も多様で、全体の九割近くを占める八重咲き桃色の「知桃」をはじめ、八重咲きで白色の「寒白桃」、八重咲きで一本の枝に赤と白の花をつける「源平桃」、背丈が最大二メートルにも育ち鈴なりに白や赤の花をつける「寿量桃」、花びらが菊のように細く真紅の色の「菊桃」。そのほかにも数種類の桃の花が広大な公園いっぱいに咲き誇っています。
古河の桃は江戸時代の初期、将軍徳川家康や秀忠、家光の信任の厚かった土井利勝(古河藩主)が領民に勧めて植えさせたそうです。三代将軍家光から「国元の農民に桃を植えさせていると聞くが、まことか」と聞かれた土井利勝候が、次のように答えたと記録されています。
 「古河の領民は薪(まき)に困るほど貧しいので、江戸の家臣の子供たちに桃の種を拾い集めさせ、古河に送って野や畑、農民の屋敷周りに植えさせました。桃は二、三年で成長し、今日ではとても役に立っているようでございます。」(「落穂集」)
 先祖が残してくれた花桃の遺産が今日この地の貴重な観光資源になっているように、先祖が営々と耕してきてくれた地味豊かな関東平野の畑で、契約農家の方が大切に今日も野菜を育ててくださっています。春の華やかな陽気を受けて、元気いっぱいに育った野菜たちを、今春もクリアライズは皆様にお届けしています。